先週高知のあちこちで上映会のあった「X年後」という映画を観た。
1954年の3月〜5月、アメリカはマーシャル諸島のビキニ環礁などで水爆実験を行った。
(1回でも恐ろしいのに、なんと6回も!である。)
第五福竜丸のことは知られているが、
その当時多くの日本漁船が同じ海で操業していたというのに
その他のビキニ被災マグロ船のことはほとんど知られていない。
船員たちのその後、ビキニ事件の実態を明らかにしたドキュメンタリーである。
なにより衝撃を受けたのが、アメリカと日本政府の対応。
初めは船員とマグロの放射能検査をして汚染マグロは廃棄されたが、
(3月~12月で1000隻を越える船が被爆マグロを廃棄)
- 12月にはマグロ検査は打ち切られる、
つまり汚染されていようがいまいが、全て日本人の口に入っていた。ということである。
打ち切りの理由はやはりお金。
日本政府はアメリカから200万ドルを見舞金として受け取り、
今後一切の責任を問わないということで 終わりにしてしまった。
(しかもこのお金はほとんどがマグロ廃棄のためであり、被曝者した船員への賠償ではなかった。
汚染はマグロだけではないのはもちろんである。
「ビキニ環礁から東西に降灰は日本・フィリピン・メキシコなど北半球を中心に広がり、
アメリカには日本の5倍も降っている。6回の実験の総核威力は48.3
メガトン(広島原爆の約3220
倍)、放射性降下物総量は100日後で22.73メガキュリー(2273万キュリー)である。」
「ビキニ事件の内部被ばくと福島原発被災」 http://www.antiatom.org/Gpress/?p=3946 広島・長崎から始まって
実は1954年からすでに世界の放射能汚染は進んでいたのだ。
しかも今と全く同じような構図で。
知らされないことの恐ろしさを改めて感じた。
ビキニ事件のようなことが福島で絶対に起こらないようにするために、
わたしたちは何をしたらいいのだろうか。
「ビキニ事件」元第五福竜丸乗組員 大石又七さん h
ttp://homepage3.nifty.com/kikigaki/gakusyuu02.html 久々のパセリ